五月の雨はレンヌの野にとめどなく降る

五月の雨はレンヌの野にとめどなく降る

見た番組の感想が多くなるはず。

社会科の資料かよ? 油津港編(2)

調べてたら脱線してたの続編(?)と言うか、更に脱線する外伝的な話。

油津港と近隣3港の大堂津,目井津,外浦とその周辺について、アメリカ軍が作った資料に、「どんな事が書いてるんだ?」と言う疑問から始まった。

下がその資料の、国立国会図書館デジタルコレクションへのリンク。

油津港編

dl.ndl.go.jp

その中身を、「どーせ翻訳するなら残しとこ!」っと言うのと、その過程で気になった事を、自分なりに調べた…と言ってもWikipediaで調べる程度の忘備録ネタ。

翻訳については責任持てない。

この回は、その中の【油津港のハード面について?】の途中まで。

 テキサス大学さんの地図を開いとくと良いかも(直ぐには要らんけど)。

legacy.lib.utexas.edu

あと、日南市ナビ様の無料写真素材と

nichinanshinavi.moo.jp

みやざき観光情報 旬ナビ様の写真素材を使わせていただいてます。

www.kanko-miyazaki.jp

クレジット表記も許可も不要との事なので、リンクはこのネタにのみ貼ります。

 

8,9枚目(P.1,2)

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※2枚共に国立国会図書館デジタルコレクションより https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/4010009

SUMMARY STATEMENT

てのは概要?

 

INPORTANCE

Aburatsu(1940 population: 9,800), a secondary port on southeast coast of Kyūshū,is the headquarters of adeep-sea fishing fleet and a port of shipment for timber.

油津(1940年調べで人口9,800人)は、九州南東部沿岸の副港で、深海漁船団の本拠地であり、木材の出荷港でもある。

“deep-sea fishing”は遠洋漁業とも訳せるらしく、戦前からマグロ遠洋漁業で有名なので、そっちの意味の方が良さそう。

木材は飫肥杉でしょう。

やはり、調べてたら脱線してた(5)で推測した様に(え?推測してた?)、飫肥杉を森林鉄道で油津迄。最後は運河で輸送してたと思うんですよ。

 

The primary significance of Aburats and its neighboring ports lies in the vast outer anchorage area which can be used by any size naval or merchant vessel.

油津とその近隣の港の第一の重要な意義は、どの様なサイズの海軍や商船でも使用出来る、広大な外側の停泊地(錨泊地)にあります。

先に書いた、7枚目に写ってる油津港から連なる、小場島、大島が天然の防波堤になるので、上陸以降の輸送船団泊地に最適じゃん!と。

 

OUTER ANCHORAGE AREA

Aburatsu lies at the head of an anchorage area that is 4 nautical miles long and 1/2 to 1 ½ miles wide, which has room for 52 first-class anchorage berths*.

油津は、長さ4海里、幅1/2~1.5海里の停泊地の先頭に位置し、52の一級停泊バース*を備えています。

欄外の罫線 ─── 下に注釈が入り、船の各クラス諸元を表してる。

First Class(一級) が水深30feet必要で、直径円…船の回頭に必要な円の大きさかな?が500-yard必要。

Second(二級)で20フィートの400ヤード。

Third(三級)で16フィートの300ヤード。

これらが、どれ位の船(トン数)なのか?も知りたくなる…調べた。

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USS Whiteside anchored in San Francisco Bay, circa 1948, a Type C2-S-B1 ship Wikipediaより

第二次大戦で米軍が使用した輸送船で、喫水が25フィート。

二級で20フィートなので、この輸送船の荷下ろしには一級が必要って事で、このクラスだと後で出て来る油津港への入港は無理…と考えて良いんだよな?

まぁ、停泊して舟艇に移乗して上陸?←よく見るデカい縄の網で。

この船のトン数としては、約9,100トン?(フルで約14,000トン?←所謂、基準排水量?)

全長が約140m。

en.wikipedia.org

  

With the four adjacent ports of Aburatsu,Ōdoutsu,Meitsu,and Tonoura offering limited means of clearance,the anchorage area is probably being used by the Japanese for lighterage to supplement the larger port of Kyūshū.

隣接する油津港、大堂津港、目井津港、外浦港の4つの港は荷揚げ手段が限られている為、恐らくこの停泊地は他の大きな九州港を補う為に、使われていたのだろう。

港湾に接続する鉄道路線を見ても、製鉄、造船、石炭とは無縁な分、物流の重要拠点感は薄い…ってのは、あくまでも個人的見解です。

戦前九州各港の、港湾規模とか取扱量一覧表とか探したけど見付けてない。

コレを読み返した数年後の自分に期待する。

  

PORT FACILITIES

The harbor limits of Aburatsu contain an area of 363 acres,of which only 89 acres outside the outer breakwater have depths over 20 feet.

油津の港の限界は363エーカーの面積を含み、そのうち外防波堤の外側の89エーカーだけが20フィート以上の水深を持っています。

港内の面積?

その内、約1/4だけが水深20フィートをクリアしてる。

例のAMS地図を見ると3尋を示すのは、突き出た半島部分沿い位。

日南線の走る側は割と深めだけど岩礁っぽい?

港のドン突きも漁船を引き揚げる浜なので、水深が浅くて当然。

↓此方の【日南市】12枚目の油津港前景。

手前が堀川運河の終点付近で、奥側の浜辺が漁船を引き揚げるエリア。

この画像を拝見する迄、普通の港しか頭に浮かんでいなかった…船だけに?(ハイハイ)

www.880j.com

「なので、荷揚げ作業は限られるよね…でも、都合の良い停泊地が有るよ」と言う感じに繋がるのかな?と。

あと、1エーカーは約4,050㎡…と言われてもピンと来ない。

363エーカー=1,469,009㎡…東京ドーム 31個分…って、余計にピンと来ないな。

 

と言うベタな事を挟みながら、油津港編(3)へ続く。