五月の雨はレンヌの野にとめどなく降る

五月の雨はレンヌの野にとめどなく降る

見た番組の感想が多くなるはず。

甦れ!東北の鉄路 2021 検証 東日本大震災から10年

BSフジ

www.bsfuji.tv

このシリーズが始まった頃、どっちか?で言うと【鉄路復旧】寄りの気持ちだったけど、今はそうでも無い。

酷いと思われるかも?だけど、鉄路復旧が当然て人が「先人が苦心し得た鉄路を消すわけには〜」て言うのを何度か見た。

それってハル・ノートに対し、「中国にコレだけ苦労し、注ぎ込み、戦死した者に顔向け出来ない!」→「撤兵など問題外!」と拒否った軍部に似てね?

引き際の議論を、感情論で押し退け様としてるだけじゃね?と。

 

「 鉄道が廃止されて栄えた街はない」も正しそうな風に聞こえるけど、コレは逆じゃないのか?(望月元社長への敬意とは別に)。

街(沿線)が廃れ利用者が減るから鉄道が減便される。

利用者が増えたら増結、増便されるし、利用者が見込めるなら復活もする←可部線のあの区間

鉄路廃止最大の理由は、儲けが出ないからじゃないの?

「『乗って残そう!』の言葉の掛け声の頃には、危険な兆候が出てた」って、何度かで見聞きした気がする。

で、その廃れを鉄道減便の所為にしてないか?

 

以前BRTを提示された頃に、「赤字路線を解消する方法を何なりとする知恵は出て来るんだと思いますよ。それを津波で流れたから(赤字路線で)この際だから…と言う様にしかですね、私の方には聞こえて来ません」(拾い出し)て、沿線町長が言ってたけど、あの頃は「まぁ、そうでしょね」て聞いてたのに、今見たら「は?」となった。

鉄路が当然受けられるサービスと言う感覚は、国鉄時代にはには『国民、物資の輸送』目的で、ある程度の赤字も覚悟の上で享受出来た。

それでも地方交通線は廃止され、当時の基準なら廃止されそうな路線も、JR化後もかなり維持されてる(らしい)。

そのJR化も当時の有権者は無関係ではなく、自分達が選んだ結果だもと言えるし、その結果に対して被害者意識を持つのもなぁ?とも思う。

で、残して利用してくれるの?

この辺は最後に出て来た日田彦山線で、赤字塗れの路線に利用確保の約束も出来ないくせに、自社復旧が当然の義務!とか言ってたのは…日田市か。

ああ言うの聞くと、生きる世界が違うんだなーって、呆れてしまった所為も有る。

 

で、番組自体として。

中村雅俊さんは地元代表として、出演出来るタレントさんだろうけど、番組スタイルとして藤田千代美さんと村田さんのナレーションのみで貫いて欲しかった…あれ?過去にタレント起用は無かったよな?有ったらゴメンなさいだけど。

と言うのは(タレント抜きで来たの前提)、番組のスタイル変更は、番組の姿勢も変更したみたいに感じる。

最初の挿入歌もイマイチだし(それは個人の感想だろ)、何か違う感しか無かった。

あと、上で鉄路復旧固執と被るけど、鉄路復旧しなかった市町村の『その後』も報告すべきでは?

「鉄路が無くなると街は終わる」「寂れる」と言うけど、実際に廃線された沿線がどうなったか?寂れたのは本当に鉄路が無くなったからか?を検証しないと、鉄路に拘った理由が見えて来ない。

この辺は夕張線の廃止からも感じる。

 

手元で直ぐ見られる、2019,2020年のこの番組。

最後はタイトル+【 終 】だったけど、今回は【 完 】となってた。

10年の区切りで、このシリーズは終わるのかな?

「我が国の地方鉄道の在り方は、これでいいのか?」と番組は〆てた。

結論なんて出ないから仕方ないけど、「あー、それっぽい事を言って、放り投げて終わるかー」みたいな気持ち。

それでも、何年も色々と考えさせてくれた番組に、感謝しています。