五月の雨はレンヌの野にとめどなく降る

五月の雨はレンヌの野にとめどなく降る

見た番組の感想が多くなるはず。

阪急電車

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著者: 有川浩
単行本: 221ページ
出版社: 幻冬舎 (2008/01)
ISBN-10: 4344014502
ISBN-13: 978-4344014503
発売日: 2008/01


阪急電車』と言うタイトルで僕が買いそうなのは、DVDか電車そのものの本とかか?
今回の『阪急電車』と言う本は、阪急電鉄株式会社…それも今津線と言う支線を舞台にした短編集?
発売の時点で新聞の広告に「今津線を舞台に…」と書かれてたのを見て即買い…作者は今津線沿線に住んでいるらしく、実は…と言うほどでも無いけど僕もそう(と言うか、そう言うネタを以前も書いてるので今更な話。)

話の構成は…上で『短編集』と書いちゃってるけど、実際はそれぞれの短編がリンクしてて…何て言うんだろ?『リレー形式』みたいな感じ?
そのリレー、今津線における駅が舞台と言うか、一応は宝塚駅から始まって(ホントは宝塚線清荒神駅から始まる)→宝塚南口→逆瀬川→小林→仁川→甲東園→門戸厄神→終点の西宮北口迄話が続く。
で、終点迄行ったら当然電車は折り返す…って事で、今度は西宮北口から出発し…ココからの物語は往路の後日談のリレー形式と言う…こう言う形式と言うかパターンって読んだ事無いです。

話自体はそれぞれ短く読み易い。それに出て来る地名なり施設が知ってるトコばかりなのも嬉しい(地元民だから当たり前か…)
本全体でも1~2時間も有れば読み終わってしまうかも知れない(どことなくラノベっぽく感じたのだが?)…け・ど・も!だ。
うーん、ハートフルと言いますか、『ほのぼの』有り、『初々しさ』有り、『ニヨニヨ』有り…このニヨニヨの元凶は圭一と美帆の恋愛モノのせいだ←“軍オタ”に幸あれ!(他人と思えんしな)
それから『怖い話』(オカルトでは無く、女性の怖さ)に…言いたかないけど『ホロリと来る話』も有り…色んなドラマがそれぞれに少しづつリンクしながら展開する(この辺のリンクの仕方も上手い!と思う)。

実は…と言う程でもないけど(またかよ!)尾崎豊が大好きで、その中でも好き度の上位に来るのが『十七歳の地図』(特にライブ版の方)。
その歌詞には「電車の中 押し合う人の背中に 幾つものドラマを感じて」と言うフレーズが有って…あー、コレは一度、ネタのタイトルに使ってるけど、正に「電車の中、乗り合わせた人たちそれぞれに色んなドラマを背負ってるんだ!」的な話で、結構悩んでたりしてるのも自分だけじゃないのかな?等と、何となく安心もしてしまう様な…ちょっと違うか?

ま、今回はハードカバーで出た分を買ったんだけど、さっさと文庫化して阪急のキヨスクでも売る様にしましょう!(って言うか、結構面白かったので文庫化したらもっと売れるんじゃないか?←利益率はどーなるのか解んないけど)
単に『阪急今津線が舞台』と言う親近感だけで買ったけど、十分に楽しめた…たまにはこう言う本も読まなきゃイカンね。