五月の雨はレンヌの野にとめどなく降る

五月の雨はレンヌの野にとめどなく降る

見た番組の感想が多くなるはず。

RACERS vol.9 ヤマハ4ストロークレーサーの歴史はここから始まった

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大型本:96ページ
出版社:三栄書房
ISBN-10:4779612144
ISBN-13:978-4779612145
発売日:2011/5/24
 
そうか…ケネスさんはTECH21カラーを、「(この色じゃ)女々しい男と思われるじゃ無いか!」って、嫌がってたんだ…そうか…でも、当時ケネスさんが言う通り、原色ばかりだったレース界にこの色が現れた時、凄く新鮮に感じて、レースでも…『ああ言う形で消えた』からこそ、勝ったガードナー/徳野組のRVFよりも、「'85の8耐で浮ぶバイクは?」と訊かれたら、真っ先に『ロバーツ/平組のTECH21っ!!』って答えるぞ。
 
当時TV大阪で見てた『モーターランド』の中で、ケニーと平の両選手が出席した記者会見…えーと、通訳が「(平選手の事は)レースで勝っている事を知っていますし、強力なパートナーになると思います」って、翻訳してたんだったか?
で、平選手が「自分に取って大変光栄な事ですし、何とか…イイ結果でね(この辺、若干訛り有り)レースを終えたいと思っています」とか言ってたのを覚えてる。
その記者会見の写真も今回小さく載ってて、モーターランドの映像が脳内再生されたんだけど…つまんない事は覚えてるのに、肝心な事を憶えていない俺って…。
 
で、その印象深きFZの話なんだけど、巻頭の『8耐参戦企画書』に出てた『マシンはRZV500R』の文言。
どうやら怪文書みたいな扱いで終ったみたいだけど、当時「ケニーと平が組んで、8耐出るらしいぞ!」と聞いた時、バイク好きの連中…と言うか、レース好きの連中と「何に乗るねん?」と言う疑問が湧き、TT-F1にうえの選手がFZRで出てたのは知ってたけど、何故か皆で「RZV500のTT-F1仕様じゃね?(当然ヤマハワークス製)」と言う結論に…直ぐに誤りだった事は判明したけど…でも、あの憶測+この怪文書を当時知ってたら、8耐ウィーク始まる迄、「RZV500が出て来る!」と思い込んだままだっただろうな…。
 
 
あと、GENESISエンジンと謳われた当時のヤマハ4ストエンジン…それも、この表紙のOW74が、今のMotoGPヤマハの車にも繋がる系譜ってのが、読んでて何か感慨深い…まー、何処のメーカーでも、そう言う流れは有るんだけど、特にホンダなんかだと、突然変異的なエンジンとか出て来て、その後消えたりしてるから…余計にヤマハって気もした。
 
 
後ろの方に載ってた『ケネスさんの鈴鹿8耐カルフォルニアから届いた'85夏の回顧録~ 』も面白い…つか、最近のシリーズで、ケネスさんこと、ケニー・ロバーツの露出度が上がってるなぁ。
で、そう言うの読む度に、ドライだのサイボーグだの、GPでは言われてたケニー…つか、アメリカ人自体がドライだと思ってるんだが(特にMLBプレーヤーの所為)、「お世話になったドイさんの為に~」とか、結構ケニーにも浪花節みたいなトコ有るんだなー!って。
 
 
てな感じで、今回はFZ/FZRに限定されてた…と言う事は、YZFとしても出るんだろうな!って事だよな?
気が付けばこのシリーズもvol.9迄来た。
その間、所謂『開発秘話』と言う内容から、もっと砕けた裏話も読めた。
自分に取ってレースの興味対象と言うのは、基本的に乗り物の方じゃなく、レーサー対レーサーの人間ドラマの部分だったりする。
けど、当たり前な事に、開発に携わってる人も人間なワケで、それがメーカー対メーカーなら、開発してる人対開発してる人と言う、見えない部分でも人間ドラマだったりするワケで…今更ながら、そう言う開発の話が読める…それも、そろそろ年代的にも、関係者にキッチリ証言して貰うには、今時分が丁度良いんだろうな…って事で、このシリーズが未だ未だ続く事を願ってる。